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研究内容

アレーアンテナを用いた電波の「到来方向推定」

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近年,無線通信技術の需要が急速に拡大しており,車載レーダや電子機器の通信モジュールなど,幅広い分野で活用が進んでいる. これらの技術を支えるために,本研究室ではアレーアンテナを用いた電波の到来方向推定に関する研究を行っている. アレーアンテナとは,複数のアンテナを並べた構造を持つ装置であり,これを利用することで電波の到来方向を高精度に推定することが可能である.
しかし,通信環境には多くの課題が存在する.特に,雑音の影響や,到来波同士の相関が推定精度を低下させる要因になっている. 到来波は直接波,遅延波,干渉波に大別されるが,遅延波は電波の反射や回折によって生じるため,これらの影響を考慮した精度向上が求められる.
このような課題に対して,本研究室ではさまざまな方法を駆使し,到来方向推定の精度向上に取り組んでいる. 到来方向を正確に推定することができれば,電波伝搬環境の詳細な解析が可能となり,無線通信技術のさらなる発展に寄与することが期待される


市街地における「電波伝搬環境推定」

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無線通信端末の急速な普及により,データ流通量が増加しており,通信のさらなる高速化や大容量化が求められている. このような状況下で,高品質な通信システムを設計するためには,電波伝搬環境の正確な推定が必要不可欠である. 特に市街地のような複雑な環境では,建物や地形による電波の反射や回析が通信品質に大きな影響を与えるため,精度の高い伝搬環境推定手法が求められている.
本研究室では,実際の都市環境で測定したデータをもとに,電波伝搬環境の推定手法を検討している.これにより,現実に即した推定精度の向上を目指している. また,近年では機械学習を活用することで,従来の手法では難しかった複雑なパターンの解析や推定精度の向上を図っている. これらの研究は,高速かつ信頼性の高い通信ネットワークの構築に寄与するものである


機械学習を活用した「画像処理技術」

Research Image 01 Research Image 02

近年,生成系AIの登場により注目を集める画像処理技術は,多岐にわたる分野で発展を遂げている. 一口に画像処理といっても,反射除去,ブレ補正,超解像度化,画像生成など,多様な技術が存在する. 例えば,反射除去は画像(または動画)内のガラスや窓などに映りこんだ反射成分を取り除く技術であり,ブレ補正は動画像における手ブレや物体の動きによるブレを補正する技術である. これらの技術は,動画像の質を向上させるだけでなく,データの利便性や解析精度を高めるための重要な役割を果たしている
画像処理技術の応用先は多岐にわたり,日常生活にも密着している分野である. 写真や動画の加工から,医療画像の解析,自動運転車の視覚システム,さらにはエンターテインメント分野に至るまで,幅広い場面で活用されている.
本研究室では,これらの画像処理技術の発展を目指し,機械学習を駆使した研究を行っている. 機械学習のアルゴリズムやモデルを活用することで,従来の手法を超える新たな画像処理技術の開発に取り組んでおり,これにより,さらなる技術革新と実用化を目指している.


機械学習を活用した「音声処理技術」

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音声処理技術は,音源分離や残響除去,音声強調など,さまざまな技術が発展している分野である. 音源分離は,複数の音源が混ざった音声データから,各音源を個別に分離する技術であり,これによりカクテルパーティー効果を機械的に実現することができる. 残響除去は,広い空間で発生する音声の反響を取り除く技術であり,音声が聞き取りやすくなるようにする. 音声強調は,特定の音声を強調することで,音質を向上させる技術である.
これらの技術は,日常生活に密接にかかわっており,例えば会議や通話,音声認識システムなど,さまざまな応用が期待される. また,機械学習を活用することによって,従来の手法では難しかった高精度な音声処理が可能となり,音質の向上や処理速度の改善が進んでいる. これらの研究は,音声処理技術の発展に貢献し,日常生活での利便性向上に寄与することが期待される